お別れ

何と、昨日、一昨日の二日間も、また実家に帰省していました。おいおい、この三連休も帰っていたじゃないかと思われる方もいらっしゃるかと思います。


実は、9月17日の夜、最愛の祖母が急逝しました。92歳でした。それで、また実家に帰っていたというわけです。


僕は子供のころ両親が共働きだった事もあり、大が付くほどの婆ちゃん子でした。体が弱くて入院する事もしばしばだったのですが、いつも付添してくれたのは婆ちゃんでした。高校の野球部の練習で遅く帰ってきたとき、夕飯の食卓で相手をしてくれるのも、いつも婆ちゃんでした。


こんな事になるのなら、台風の中を無理して帰京せずに、もう一日いても良かったのかなと思ったりします。「また正月に帰ってくるね。」と言う僕に、「正月まで生きているか分からんよ。」と婆ちゃんが応えたので、さらに「大丈夫だよ。また来るね。」と声をかけたのが最後のやり取りになってしまいました。


家族は皆口々に、「婆ちゃんは最後に哲也の顔を見るのを待ってたんじゃないか。最後に哲也の元気な顔を見て天寿をまっとうできたから幸せだったんじゃないか。」と言ってくれました。婆ちゃんの4人いる孫の中で、一番世話を焼いてもらったのも僕だし、逆に婆ちゃんの本音を一番聞いたのも僕だと思います。最後に顔をみせる事ができたのも、何かの運命だったのかもしれませんね。


ちなみに、婆ちゃんは、亡くなるその日も夕方4時まで畑仕事をしていたそうです。夕飯を食べる前に母親と話をしている最中に体に異変があらわれ、病院に着く前には昏睡状態となり、5時間後にそのまま病院で息を引き取ったそうです。


この話を聞いた皆は、「家族に最後まであまり迷惑をかけなかった婆ちゃんは立派だ。」と言ってくれます。棺に入っている婆ちゃんの顔も、あまり苦しまなかった事が分かる様な、キレイで安らかな表情でした。


婆ちゃんの法名浄土真宗大谷派では、戒名と言わないそうです)は、「淨慧」。淨慧(じょうえ)をネットで検索してみたところ、仏教用語で、清浄な智慧。煩悩(ぼんのう)に曇らされない、悟りの智慧。という意味のようです。その婆ちゃんの悟りの智慧で、これからも僕の事を見守っていて欲しいと思います。


婆ちゃん、本当に今までありがとう!